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【予備校講師の言葉】1ミリでも進んでいるならいいじゃない

「今の偏差値がいくつでもさ、ちょっとずつだけど伸びてるんだからさ、いいんじゃない」

「このまま頑張ればさ、いつか受かるんだから」

高3のときに通っていた塾の、物理の先生の言葉。

その時は、言葉通りにとらえていたので「まぁ、たしかにそうだよね。でも、いくら前の自分と比べても、受験までに合格レベルに達してないとダメじゃん。。。」くらいに思っていました。

ありがたいことに、結果的には医学部に入ることができたので、大学生となった今は、受験ほどの大きな試練は抱えていません。

しかし逆に、受験のような「取り組まないといけない課題」がないのが、大学生の難しいところだなと感じています。

それを最も痛感したのは、2年前期試験が終わって、何をするのも自由、宿題もない、誰にも何にも強制されない、モラトリアムなこの8月でした。

試験後の休みって、単なる休日の100倍くらい楽しくて、「自由っていいなー!もうずっとこれがいい。」なんて思っていました。でも人間て不思議で、ずっと自由なのもそれはそれで辛くなるんですよね。人生には苦があるからこそ、楽が引き立って楽と感じられる、みたいな。

そんなわけで、「そろそろやばい、なんかやらなきゃ」という謎の義務感に駆られました,,,

唐突ですが、「今を大切に、今を楽しむ」ことはすごく大切だと思います。常に、そうしていたいと願っています。

でも数日や数週間先しか見ていないと、時間が永遠にあるような気がして、「やるべきことは沢山あるけど、それらは今やらなくてもいい」って思って目を背けたくなりますよね。そうして過ごしていると、試験や提出物などの、「目的はよくわからないけれど、とりあえず締め切りがあるからやらざるを得ない」ことに時間を奪われてしまう。(まぁ、試験対策も大事なんですが)

やることに追われて忙しいと、自分にとって、さして重要でないことに時間を費やしている、ことに気づけないのですから、とても恐ろしいなぁと。

暇になると、ふとした時に、「自分の目標ってなんだっけ、自分には何が足りないんだろう」と考えたりする。すると、やるべきこと、やりたいことのために今頑張らなきゃいけないことが、次から次へと頭に浮かんできます。

メンタル(=やる気)にエンジンがかかったら、次はフィジカル。行動に移さなければなりません。

しかし「分かるとできるは大違い」とよく言うように、「やる」のは「思う」の何倍も困難です。怠け癖がついている頭と身体に、「明日から早起きして10時間勉強しなさい」なんて絶対ムリです。

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ちなみに私の課題は、規則的に生活すること、英語、医学の勉強をすること、プログラミング学習を習慣化することですが、何一つ十分にこなせていません。。。

なんでやる気はあるのに、実行に移せないのだろう、と考えてみました。その答えは、「課題を大きく捉えすぎているせいで、なかなか一歩を踏み出せない」ということ。

例えば、あなたには運動の習慣がないとして、「さあ、今日から毎日10km走ってください。」と言われても、「いや、いきなりムリだよ。」ってなりますよね。

でも、「ちょっとそこの、郵便ポストまで小走りで行ってきてください」と言われたら、目的が意味不明なのは置いておいて、「それなら別にいいよ」ってなりませんか?

少なくとも、「それならできる」って思いますよね。

課題を小分けにしていくのが、行動に移すための攻略法なんですね。

そういえば、同じ塾の数学の先生は、難問を解くとき、「困難は分割せよ」が口癖でした。

具体的に言えば、to doリストを書くときに、「部屋の片付けをする」ではなく、「①ゴミを捨てる」「②掃除機をかける」「③机の上の物を定位置にしまう」という感じで分けて書く、ということ。

さて冒頭で、「今の偏差値がいくつでもさ、ちょっとずつだけど伸びてるんだからさ、いいんじゃない」という物理の先生の言葉を紹介しました。

そう、少しずつでもいい。「今日はダメだ、全然やりたいことが進まなかった」って思う日でも、昨日の自分より進歩しているところが一つくらいあるはずです。早起きを頑張る人なら、「昨日より10分早く起きれた」とか。ダイエット中なら、「きのうより0.1kg体重減ってる」とか。

運動する習慣を作りたいなら、明日から100%頑張るのではなく、腹筋5回でもいいから、今日から体を動かしてやってみればいいんです。で、明日はもうちょい頑張ってみる。

どうでしょう。「昨日より成長...昨日より成長...また昨日より成長...」を毎日繰り返していたら、少しずつだけど、必ず目標に近づきますよね?

人生、グラフに例えるなんてできないけれど。。。こんなイメージ。

だから大丈夫。常に昨日よりベターなら、安心してそのまま進めばおっけぃ。

そもそも最初の一歩が踏み出せないよ、ってときは、こんな言葉が勇気をくれます。

「難しいからやろうとしないのではない。やろうとしないから難しいのだ」

ルキウス・アンナエウス・セネカ

「何かを始めるのに、遅すぎることはない。なにごとを始めるにも、今日が最短で、最善である。」

Testosterone

「いつかと言う人に、そのいつかは訪れません。ほとんどの人はそう言っているうちに人生が燃え尽きて、死んでいくんです。」私の尊敬する人の言葉です。

グサっときますが、なるほどと思いました。

「いつかやろう、でも今じゃないな」って思っていること、あなたにはありませんか?

部屋の片付け、手紙の返事、早寝早起きの週間、学校の課題、資格の勉強などなど...人それぞれだと思いますが。

その1パーセントでもいいから、端っこの端っこでもいいから、かじってみる。意外と大変じゃなかった、と思うかもしれません。やっぱり大変だったなら、「ああ、これこんなに大変なんだ。先延ばしにしなくてよかったー。昔の自分ありがとう。」とでも言ってやりましょう。笑

というわけで、長々と語ってしまいましたが、何かを頑張っているなら、必ず成長している。他人と比べずに、昨日の自分と比べて、1ミリでも成長してたらいいよねっというマインドでいきましょう、と言うお話。私もまだまだですが、このマインドを持ちたいと思います。

以上つぶやきでした。

  • この記事を書いた人

Chika

医学部5年生。将来は医療のしくみづくりに関わりたい。 興味:IT、医学教育、救急・総合診療、産婦人科、公衆衛生

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