今回は、
ジェネラリストになりたい医学生は、沖縄の初期研修良いんじゃないか?
という話をします。
(総合診療医や救急はもちろん、またそれ以外の科でも幅広く診れる医者になりたいと思う方はおすすめ)
5年生の夏休みに、沖縄県内の2つの病院に見学に行きました。
1つは、南部にある救急・総合診療が強い中規模の病院に3日間、もう1つは中部地域の大きな基幹病院に1日、というスケジュールでした。
筆者は生まれてから関東を出たことがなく、沖縄には縁もゆかりありません。
それでも見学に行こうと思ったきっかけは、地域医療実習でお世話になった病院の先生です。
総合診療科の先生だったのですが、関わった先生のうち2人が、初期研修を沖縄県で行っていました。(お二人とも東京出身でした)
人間性に溢れ、臨床も教育にも熱心な先生方だったので、「沖縄での研修は何かすごいものがあるのかもしれない!」と思ったんです。
この記事を読んでいる方で、少しでも沖縄に興味を持った方は、ぜひ見学に行ってみてください。百聞は一見にしかずです。
また、「沖縄観光ついでに、病院見学」、「病院見学ついでに沖縄観光」というのもありですよ。ちなみに筆者は、沖縄好きな友人と2人で見学に行きました。
沖縄県の医療の共通モットー
ご存知の通り、沖縄県は島です。本州からは遠く、島内で多くのことを完結させなければなりません。
それは、医療においてもそうです。特に、医療では時間的に急を要することがあり、島内で救命できる体制を整えることが不可欠です。
このことから、幅広く診ることのできるジェネラリストを育てよう、という意識が根付いています。
総合診療医であれば診療科横断的に、幅広く診ることは珍しくありません。しかし沖縄ではそれだけだなく、例えば消化器外科医であっても、他の外科の簡単なオペなら対応できるようトレーニングするのだそうです。
首都圏の、病院も医師も充足している地域では、細分化が進み、A病院は〇〇の手術、B病院は△△の治験を、などの役割分担がなされています。そのような病院では幅広いcommonな疾患よりも、専門性の高い手術や症例を診られる医師が求められるでしょう。
どちらが良い・悪いという話ではなく、沖縄は地域特性上、何科の医師であってもジェネラリストとして育てる環境が整っているということです。
離島研修ができる
初期研修では、1ヶ月間の地域医療研修をすることが定められています。
沖縄県の研修医は、宮古島、石垣島などの離島研修を行います(病院によります)。
地域医療研修は2年目に行うため、1年目に身につけたジェネラリストとしての臨床力を、離島という医療資源の限られた環境で活かすことができるのです。
こうした、実践の場があるというのも非常に魅力的でしょう。
地域による違いを見るべし
沖縄は大きく分けて、那覇のある南部、中部、リゾート地や森林などがある北部に分かれています。
那覇に近いほど都会で、南部は比較的裕福な、医師数・病床数ともに恵まれている地域です。
中部、北部はまた異なった地域性があり、病院を受診する患者さんの層も変わってきます。
患者さんの社会的サポートの必要度も異なるため、地域性を感じるには、ぜひ複数の病院を見学に行ってみると良いと思います。
また、病院見学は1日~可能ですが、研修医の仕事を見たり、実際に研修医の先生と話す時間を取れるよう、できれば2日以上の見学がおすすめです。
ジェネラリストを目指す人におすすめ
前に述べた通り、沖縄ではどの研修先であっても、根底にある「ジェネラリストを育てる」というミッションのもと、研修ができます。
総合診療や救急に進みたい学生にとって、この2年間は魅力的なのではないでしょうか?
細分化されていないからこそ、「人を診る」ができる環境だと思います。
おすすめスポット、サービス
最後に、沖縄で行って良かった場所やサービスを紹介します。
フルーツはJAで買うと安くて美味しい
夏はマンゴーやスターフルーツ、パイナップルなど、フルーツが美味しい季節です。
本州で買うよりも、安く、そして美味しいです。普通のスーパーでも買えますが、JAおきなわの直売所、ファーマーズマーケットがおすすめ。
ぜひ足を運んでみてください。
Check!
JAおきなわ 直売所一覧:https://www.ja-okinawa.or.jp/farmersmarket/
筆者が訪れた8月中旬はキーツマンゴーの収穫開始時期だったそうで、とっても大きなマンゴーがずらりと並んでいました。
贈答用に、送ることもできます。
沖縄そばの「楚辺」
研修医の先生おすすめの、沖縄そばのお店です。
カツオ出汁が効いていて、麺がもちもちしていて美味しかったです。
Check!
「楚辺」の食べログページ: https://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47003995/
空港⇔ホテル間の荷物運搬サービス
Airporterというサービスを利用しました。観光する際、大きなスーツケースを持つことなく移動できとっても便利です。
行きならば、空港のカウンターに預けると夕方までにホテルに届けてくれます。
帰りならばホテルのチェックアウト時にフロントに預けて、飛行機に乗る前に空港で受け取ることが可能です。
ヤマト運輸でも同様のサービスを行っていますが、指定のホテルが限られていました。詳しくはご確認ください。
Check!
- Airporter 公式HP :https://about.airporter.co.jp/for-visitors
- ヤマト運輸 HP:https://www.okinawayamato.co.jp/office/188/
そんなこんなで、最初は沖縄での初期研修をほとんど現実的に考えていない筆者でしたが、実際に行ってみると、沖縄県内の他の病院も見てみてたくなるほど、魅力を発見できました。
食べず嫌いは良くない、実際に自分で行ってみて感じることが大事だな~と痛感しました。
それでは、また!
お読みいただきありがとうございました。